TOEICの平均スコアが高い韓国人は日本人より優秀なのか?
こんにちわ!
Twitter上で韓国ニュースについてよくツイートしているので、私のことを嫌韓主義者のヘイト野郎かと勘違いする方がいるかもしれませんが、違います。おかしいことはおかしいと指摘しますが、韓国人が憎い訳でもありませんし、世界中の人と分け隔てなく付き合っております。
ファクトとデータの基づいて判断するがモットーです。作家の『橘玲(たちばなあきら)』さんの思想に共感を持っています。そのうち、彼のたくさんある名著の紹介をしたいと思います。
さて、時折、「韓国人の平均TOEICスコアは日本人の平均スコアより高い!韓国人凄い!」というような意見を耳にすることがあります。
さて、これは韓国が日本より民族として優秀ということを意味するのでしょうか??
それでは早速、TOEICスコア国別ランキングを見ていきましょう!
2019年TOEIC Listening & Reading Test 世界の受験者スコアとアンケート結果を発表いたします 日本の平均スコアは、523点|プレスリリース一覧|IIBCについて|IIBC
17位 韓国 678点
38位 中国 571点
43位 日本 523点
アジアの中では韓国の平均点が高いですね。
まず、ランキングをみた感想としては、東アジア、東南アジアの国々が下位層に多いことが読み取れます。
ところで、「平均」というのは厄介で時にデータの本質を見失うことがあります。
さて、では各国の総受験者数はどうなっているのでしょうか?
Googleで検索すると分かると思うのですが、「TOEIC 受験者数 国別」とかで検索してみても、全然結果が表示されないのです。不思議ですね。
これは、そもそもTOEICの運営団体がデータを公表していないからでしょう。
一体、なぜ?
公表しないのはなんらかの意図があるはずで、それについては考えてみる必要があるようです。考えるうえで参考になりそうな記事を見つけたのでリンクを貼っておきます↓
さて、TOEICは英語を測るのにグローバルに広く認められているかどうかは、国別受験者数が公表されていないので分かりません。一旦、この件はペンディング。
次に、なぜ人々はTOEICを受けるのか?という点を考察したいと思います。
日本では以下のような理由が主だったところかと思います。
・就職試験で有利になるから
・会社の昇格に必要だから
・会社で強制的に受験させれらている
ただ、日本では必ずしも必須という訳ではないのです。
日本の年収の高い大手企業でも、入社時に高いTOEICの点数を必須にしている会社は多くはないでしょう。なぜならば、英語力はあくまで1つの能力でしかなく採用段階ではより重要な項目を評価した上で採用を決めるからです。だって、アメリカ人はほぼ全員英語をネイティブレベルでしゃべる訳ですよ。英語力ってそんなに重要ですか?
必須ではない理由のもう一つは、日本の大手企業の業務の中で英語を使う必要のある仕事がそんなにない、ということがあると思います。日本はGDPの8割を内需で生み出す国です。英語が必要な業務って実はそんなにないんです。
銀行・証券会社・メーカーで国内で営業するのに英語使いますか?
工場勤務で毎日カイゼンに取り組むのに英語使いますか?
国内のエンタメ業界で英語使いますか?
会社全体として英語を使う大手企業って、日本では総合商社くらいではないだろうか?多くの企業では英語を使う部署が一部ある、という程度だと思われる。ほとんどの日系大手企業では日本語でコミュニケーションを取り、日本語で報告書を書いて日々業務を進めています。
それでは、韓国の状況をみてみましょう。
韓国の学生がこぞって目指すのはトップ財閥企業(サムスン、LG、現代、SKなど)です。韓国において財閥企業に入れるかどうかが人生の分かれ目。それによって、勝ち組と負け組が決まります。しかし、その間口は非常に狭い訳です。
そういったトップ財閥企業では、英語力を非常に重視しており、履歴書上のTOEICスコアが悪いとその時点でそれ以上履歴書をみてもらえない、といったことが起こります。。そもそも入社時にセンター試験のような試験があり、TOEICでハイスコアをとれるレベルにないと試験を突破できないという事情もあります。
これは、採用時に『英語が必須』と言えるのではないでしょうか。
この背景にあるのは、韓国の内需が小さい点が挙げられる。
内需だけではやっていけない→海外進出するしかない→語学が必須
といったところであろうか。韓国財閥企業が採用時に語学を必須にするのも頷ける。
ここで結論となりますが、私の考える「韓国人の平均TOEICスコアは日本人の平均スコアより高い」理由は、産業構造に起因する就職試験での語学の重要度によるものであると考察します。
日本だって、大手企業が軒並み「TOEICスコアが最低900点なきゃ採用しません!」って言いだしたら、平均点はぐんぐん上がると思います。
でもそうはしない。そもそも、英語を使う業務量がそんなにない。そして、英語力は所詮、数ある能力の一つでしかない訳です。英語力が高い=仕事ができる、という訳ではないんです。前述したとおり、アメリカ人はほぼ全員英語をネイティブレベルでしゃべる訳ですよ。アメリカ人は全員仕事ができるか?というとそんなことは全然ない。
ところで、激しい競争を勝ち抜いた韓国の財閥企業の社員というのは、日系企業の社員よりも優秀なのか?サムスンエレクトロニクス、LG、現代自動車、SKといった社員は日本を圧倒するのか?という疑問が湧いてきます。
全然そんなことないです。これまでの業務経験による肌感覚での判断となってしまうのですが、日系上位企業である大手総合商社、トヨタ自動車、東京海上などの社員は全く引けを取らないくらい優秀です。
そもそも論ですが、同じアジアの黄色人種で能力に大差はないと考えます。
できる人の割合、普通の人の割合、アポな人の割合。割合で考えれば大差ないのです。
韓国だって日本だって、
渉外弁護士、医師、外資系コンサルタント、外資系銀行にはいる超一流層。
大手企業に入る一流層。
普通の企業で働く一般層。
以下・・続く。
という感じなわけです。
産業構造からしてより英語を必要とする韓国人がより真剣に勉強してTOEICのスコアがいいだけで、それをもって韓国人の方が優秀というのは話が違う訳です。
最後に少し話題を変えます。
大卒の割合がOECD加盟国でNo.1でありTOEICのスコアは高い韓国人なのですが、なぜか就職率は非常に悪いんです。
これってすごい怖い話で、大学卒、TOEIC800点台だけど無職です!というような人がわんさかいるっていう状況なんです。
これがヘルコリアと呼ばれる所以なのですが、これについてはまた別の機会に書きたいと思います。ヒントは↓の一流社会派ブロガーの記事にあります。これは日本について書いてある記事なのですが、韓国により強く当てはまります。
最後に、入社時TOEIC920点、その後海外ビジネススクールを卒業した自称英語ペラ(ペラペラではない)から一言。
TOEIC900点だろうが、950点だろうが仕事で英語を違和感なく使うには全然力不足。
もっと勉強!