ヒカルファンがロコンドの広告宣伝戦略を分析してみた(YouTuberをフル活用!)その2
さて、前回は長々とロコンドの広告宣伝戦略について解説してみた。
今回はその続きを解説してみたい。
決算資料によると、ロコンドはD2C(Direct To Customer)事業をインフルエンサーと組んで推進している。
YouTubeやインスタグラムを運営している方なら知っているかもしれないが、これらは視聴者の年齢層・性別・視聴時間帯・住居エリアなどかなり細かくデータを知ることができる。これらのデータは宣伝広告の観点からみると極めて有用である。これから売りたい商品のターゲット層にあった視聴者層を持っているインフルエンサーに宣伝広告を依頼すればピンポイントで効果を得ることができる。テレビ広告は多くの視聴者にリーチできるのだろうが、年齢層は不明(ジイババが多い)なので自分のターゲットとしたいターゲット層にリーチしている分かりづらい。費用対効果のコスパを考えれば、ターゲット層が明確な企業は自然とTV広告からインフルエンサーを活用した宣伝広告へ移行するのは自然な流れであろう。
(筆者調べ。登録者数等は2021/1/12現在。サブ垢は含まず。
なお、レぺゼン地球は謎が多いため、?としている。
抜け漏れがあっても許してね。)
まず、気付くのは炎上歴のある個人事務所のインフルエンサーが多いこと。これは意図的にそういう起用をしていると思われる。影響力はあるけど、炎上歴のせいでほかの会社が起用しづらい個人事務所のインフルエンサーをリーズナブルな報酬で活用していることが伺える。
そもそも炎上歴があるので仮に今後炎上したとしてもよっぼどのことがない限り、影響は軽微であると考えているのであろう。大炎上というのは、クリーンなイメージで売っている人がそれを裏切る行為をするから強く強く燃え上がるのだ。(例:ベッキー、渡部健など)日頃から既に炎がくすぶっているグレーなイメージがあれば何かあってもそんなに燃え広がらない。これはヒカルが日頃口にしていることでもある。
なお、この点について株主でもないのに図々しくも決算発表でチャットで質問してみたところ、奇跡的に取り上げられた。(動画1:01:43~)
Q.起用しているインフルエンサーが炎上した場合のリスク管理をどう考えているのか?
A.要約「法に反するものについては契約解除。あまりに人としてどうなの?というのもアウト。ただし、多少の炎上は許容。炎上後の対応が悪ければ介入することもある。」
多少の炎上はオッケー!真っ黒以外のグレーはオッケー!ということでしょう。
ここは現時点では他社が真似しづらいロコンド独自の強みでしょう。
【例外】
スザンヌと辻元舞の2人は大手事務所に所属しているが、これは広告代理店との関係を維持しておくためのお付き合い的な起用ではないかと推測する。もちろん、この2人がロコンドのメインターユーザーである30代~40代女性に抜群に人気という側面はあるのだろうけど。時折仕掛けるスポットTVCMを実行するには広告代理店の協力が必要であり、そこはチャンネルを残しているのであろう。
↓の動画をみると、田中社長のデレデレ顔が見れる。もしかすると、社長の好み枠での起用もあるかもしれない。
サキ吉については、YouTuber事務所Kiiiに所属しているが、ロコンドチャンネルのカメラマン繋がりという個人的なツテで起用が決まったとのことだ。ロコンド公認インスタグラマー、通称『ロコグラマー』として活動する。新アフィリエイトサービス『MALWIL』を広めるために起用されるのだろう。
それではそれぞれのインフルエンサーとの主な取り組みを見ていきたい。
●D2Cにおけるコラボ
その前に、D2Cってなんのことやねん?と思われる方がいるかもしれない。
D2Cとは、Direct to Consumerの略称で、自ら企画、精算した商品を消費者に対して直接的に(広告代理店や小売店を挟まない。)販売する”というビジネスモデルのことです。
ECモール運営・IT×物流・D2Cというロコンド3つの主要事業を担うのが、D2C事業です。ロコンドはD2Cをインフルエンサーと組んで成功させようとしています。
【靴】
★ReZARD (ヒカル)ReZARDの靴部門
ロコンド快進撃の立役者のブランド。ヒカル・宮迫がメインキャラクター。レペゼン地球救済企画もあり。モデルにはメインの2人に加え、門りょうが女性もののモデルを務めている。これはストーリー性も含め、大成功と言えるだろう。
★Serene ce cool (スザンヌ)
ロコンドの決算資料で初めて知ったのですが、スザンヌはZOZOTOWNのアプリ「WEAR」で129万人もフォローワーがいるインフルエンサー。この事実を知ると、ロコンドのスザンヌ起用がかなりアグレッシブに映りますね。同業のアプリ内の人気者をD2Cブランドに起用とは。スザンヌも結婚当初、略奪婚疑惑で叩かれたり、離婚会見をしたりと紆余曲折ありながらも逞しく生き残っていますね。
なお、熊本地震復興への寄付という社会貢献活動枠での起用の側面もあるのだろう。
★ginde8734 (辻元舞)
元USJダンサーでファッションモデル/女優で活躍する2児の母であるママタレント。通常の企業であれば普通の起用ですが、ロコンドの他のインフルエンサーと比べると異例の正統派。この方だけ全く知識がありませんが、子育て世代のママから人気がありそうです。
まだ靴はリリースされていないが、この2人のファンはほぼ女性と推測されます。どんなラインナップで攻めてくるのか?そして、成功するのか?ジャニオタの本気を注視していきたい。
★CHRISTIAN ROLAND (ローランド)
これは微妙に感じます。ミニマリストなローランド自身は、サンローランのハイエンドブーツを長年愛用していることは信者なら知っていることだろう。一生ものというには心許ない価格帯と品質。本物志向であるローランドの性質と、価格帯が中途半端なロコンドの商品がマッチしていない。エセローランドを目指す金のない学生がターゲットか?これはロコンドにとっても、ローランドにとってもいい企画だとは思えない。なんか大して売れなそう。
★COMFY OF LIFE (関根りさ)
これはかなりポイントを絞った筋のよいコラボに見える。元看護士という経歴を持つ人気YouTuber関根りさと組んで看護士さん向けの快適な靴を開発。ピンポイントながらターゲットが明確で、現場の声を幅広く集め『こんな靴が欲しかった』を実現したように見える。社会貢献活動の意味合いもあり、田中社長はTwitterで「コロナ対応病院へこの靴を寄付したい」(寄付の規模は不明)といった発言をしている。
【アクセサリー】
★METEOR NEW YORK (てんちむ)
これはコラボではなく、てんちむはAmbassadorとしての起用。
個人的には、このてんちむの起用が一番アグレッシブに感じた。
2020年、YouTuber界で最大級の炎上をしたのがてんちむ。
過去、てんちむは自分が胸が大きくなったのはこの「ナイトブラ」のお陰、といって案件動画を上げていた。胸にコンプレックスを持つ信者たちは、自分もてんちむみたいになりたい、とこぞってこのナイトブラを買ったのだった。
2020年9月、元親友との暴露合戦の最中、てんちむの豊胸やアメリカでの大麻使用が暴露される。ここでナイトブラの案件が、ウソ広告だったことが発覚し大炎上。一旦活動休止に追い込まれた。しかし、1カ月後、不死鳥のように舞い戻り、炎上をネタにしつつ登録者数を逆に増やし復活を遂げている。
なお、てんちむの公式スタンスは「豊胸したのは事実。ただし、ナイトブラが効果があったのも事実。ナイトブラである程度おっぱいが大きくなってからさらに豊胸した。」と俄かには信じがたい言い訳をしている。
なお、本件を受けて、美容整形医師である高須幹弥先生は以下の通り豊胸に関する見解を述べている。
てんちむは豊胸詐欺疑惑、米国での大麻使用、タトゥー、サムネはエロ釣りしまくり、というおおよそ一般企業では宣伝広告として起用しにくい人物なのだが、ここを拾いにいったのがロコンド!炎上冷めやらぬ中、アクセサリーブランドのAmbassadorに起用をしたのだ。発表が2020/11/25の動画ということを考えると、実際の起用交渉は炎上直後の10月から始まっていたとみるのが自然であろう。(場合によっては、炎上前から交渉していて、炎上しても起用を諦めなかったという線もある。より、安く起用できて、よしっと思っている可能性もあり。)ロコンドのアグレッシブさが伝わってくる。
なお、その後散見される批判コメントに対して、しっかりと動画を出しててんちむを守っている。
個人的には、今回のてんちむの件は、黒ではないにせよ、相当黒寄りのグレーなのでロコンドはよく起用したな、というのが率直な感想である。ただ、批判を予想してしっかり擁護動画を出すあたり、田中社長の多少の炎上は気にしないという明確なスタンスがでており、それはそれで評価できる。
●今後のインフルエンサー起用
これから新たなインフルエンサーとのコラボもあると予告している。インフルエンサー・炎上・個人事務所のキーワードで考えると、『エミリン』(田中社長がコラボ希望とTwitterに書き込み)、『古川優香』あたりが予想される。
いづれにせよ、靴の売り上げがすべてである。売り上げが良ければコラボグッズの次が出るだろうし、芳しくなければ次のコラボはなく、新たなインフルエンサーの登場である。
★最後に田中社長に言いたいことがある。
なぜ、ロコンドの株主でもない私がこんなにロコンドのYouTubeチャンネルを視聴しているかというと、ヒカルファンでロコンドのファンになったからというのもある。しかしながら、一番の理由は『芹澤みづき』さんが圧倒的に可愛かったからである。もし、田中社長が1人でチャンネルをやっていたら誰がみるのだろう?40歳のオジン(最近、シバターさんがラファエルさんをディスる際に使い脚光を浴びたかつての死語)なんて、誰も見たくないのである。
現在、司会を務めている広報の北村社員をディスる気は一切ない。相当な美人である。でも、視聴者は芹澤さんを見てしまっているのである。芹澤さんは綺麗すぎるのである。
ロコンドちゃんねる10万人登録達成の原動力は、ヒカル主演番組の制作と芹澤さんだった(断定)。残念ながら、最近はロコンドチャンネルの登録者数は伸び悩んでいる。この原因のひとつに、芹澤さんの登場回数の減少があると思う。もちろん、芹澤さんはロコンドの社員ではないし、時間も合わせずらいのは理解できる。しかしながら、できる限り芹澤さんの登場回数を増やして欲しいと切に願わずにはいられない。
次回はロコンドの仕掛けるスポットTVCMの考察をしていきたいと思う。